患者さまに支えられて
2016.07.13更新
昨夜は、診療が終わってから患者さまとご飯を食べる機会がありました。新しく開業して心身とも衰弱していたため、たくさん励まして頂き、かつ適切なアドバイスももらいました。開業前にはメキシコまで行って「命の木」の貴重なタペストリーまで買って頂き、涙が出るほど嬉しかったです。それ以外にも開業に当たって看板もロゴもパンフレットなど数え切れないぐらい多くの患者さまから精神的にもご支援を頂き、自分ほどの幸せ者はないと思います。僕の大好きな作家に山本周五郎がいます。毎日出版文化賞を受けながら、読者からそれ以上の物を頂いていると辞退され、作品も日の当たらない社会的弱い立場の人に視点を当てて書いておられます。好き過ぎてどの作品を買ったか忘れて同じ本を何冊も買ってしまったりします。(笑)作品の「赤ひげ診療譚」の新出去定(お医者さん)が「仁術なんておこがましい。医者は本人が治ろうとしている力にほんのわずかな手助けをしているだけ」と言った内容の文節があります。医療をすればするほど本当にそう思います。自分自身は非力でありながら、これだけ患者さまに支えられ改めて御礼申し上げます。
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