武富整形外科ブログ

2021.03.16更新

3/6にNHK ETV特集で放映されていたのを昨日録画していたので観ました。見終わって最後に思ったのは、第二次世界大戦敗戦からも何も学べておらず、相変わらず日本政府の危機管理が場当たり的で、また縦割り行政のため省庁間の連携もできていないことが分かり悲しくなりました。第二次世界大戦でも戦場での敗戦の分析を行わず、場当たり的かつ楽観的な戦略で次々犠牲者を生み出し、戦死者の原因が、餓死や疫病が一番であったという悲惨な現実があります。「失敗の本質―日本軍の組織論的研究 」(中公文庫) 文庫 を読んで頂くとよく分かります。福島も同じで、もちろん想定外の大惨事であることは事実なのですが、起こった出来事に対して対策を建てる必要があります。その際に必要なことは、まず最悪の事態を想定して、そこに至らないためにまず何をすべきか、逆算的に行動していく必要があったと思います。しかしながら現実は大きく異なりました。僕も当時の報道を覚えていますが、メルトダウンは核納容器内で起こるから心配ないという、今から思うと希望的なシナリオでした。次々に想定外の出来事が起こります。水素爆発、放射能拡散、電源喪失、核納容器圧上昇と、その都度対応に追われる事態になります。アメリカは、非常電源装置が使えなくなった時から最悪の事態を想定して対策を建てていました。日本は、地震が起こって10日ぐらい経過後、自衛隊が空中放水して冷却できるか確認した時期から、防衛省が最悪のシナリオについて作成し始めます。なぜなら、自衛隊員に命令の意図、起こりうることの事前説明なしに指示が出たためです。官邸サイドは、最悪のシナリオを作成するように総理大臣に進言しますが、却下されたため独自に裏で作成されたそうです。つまりどこも連携することなく最悪のシナリオ作りが各部署で作られていたことになります。最終的に細野さんがアメリカに直談判して最悪のシナリオに基づいて、共同作業を行ない、幸い最悪の事態は避けられました。しかしながら未だにこの事について検証すらされていません。現政府の政策を見ていても、また場当たり的な対応が繰り返されることになるでしょう!いつになれば、危機管理ができるようになるのでしょうか・・・予測と準備の大切さを痛感しています。

投稿者: 武富整形外科

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