タケモン新聞10月号
2024.09.30更新
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2024.09.20更新
猪瀬直樹さんの著書『昭和16年夏の敗戦』を読んで、ドイツや日本がなぜ第2次世界大戦にファシズムの方向に走ったか、国民の無責任さ、政治家の決断の重さを改めて感じました。実は、第2次世界大戦で日米戦争が起こる半年前に内閣直轄で、総力戦研究所を作り、そこの疑似内閣に、各省庁の30代のエリートを集め、実際戦争になった時、日本が勝てるかどうかのシュミレーションを立てさせたそうです。それが恐ろしいくぐらい的中、日本の初戦での勝利、その後半年も持たず、資源物流不足でアメリカの巻き返しにあい、ソ連参戦で敗戦を迎える。どこかの国の仲介で和解ができると期待を寄せていた日本軍でしたが、全世界が参戦しているため和解に携わる国などない。ただ唯一予知できなかったのは、原爆のみという、読んでいてなぜ甚大な被害を受ける前に止めれなかったのだろうという悔しさが残る作品でした。アメリカとの交渉でも何度も日本が立ち止まれるチャンスが有りました。東條英機も現実を直視できず、恐らくマスコミに作られた世論に押し流されるように開戦に走ってしまった。日露戦争で、アメリカの仲介で終戦した際も、ロシアはまだまだ戦う力があったが、日本は戦争継続ができない状態で、外務大臣の小村寿太郎は、帰国後世論の批判も暗殺の可能性もすべて受け入れる覚悟で調印した。後者は、政治家の決断で日本が救われ、前者は、決断で日本が負けた。終戦後は、国民は戦争に反対だったといって東條家は、非難を一身に受けることになる。どれもが悲劇です。現実を直視することの大切さ、国民に非難されようとも日本のために命をかけて決断する政治家が必要だと思いました。
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2024.09.17更新
週末「それでもなぜトランプは熱狂的に支持されるのか」のタイトルの会田 弘継のコラムを読みました。アメリカ大統領選の真っ最中ですが、常識的に考えてトランプ氏が大統領候補になれる事自体、違和感を感じませんか?日本でも同じように自民党が法すれすれ?なことをしても相変わらず、自民党支持がダントツの一位です。優秀な人達がたくさんいる中で、どうしてこんなことになるのか理解できませんでした。でもアメリカのコメンテーターの「幸福な国はトランプを大統領に選んだりしない。絶望している国だから選んだのだ」の言葉の中に真実を見出しました。現在のアメリカ社会は、ジェフ・ベゾス、ビル・ゲイツ、ウォーレン・バフェットという三人の富豪の資産を合計すると、アメリカ国民の下位50%の資産合計と同じだそうです。低学歴の白人労働者階級の間では、死亡率が上がっている。這い上がることのできない絶望の社会しか広がっていなからこそ、エリートや移民をターゲットにしているトランプの主義主張が受け入れられてしまうのです。日本でも中流階級も死語になりつつあるのではないでしょうか?ヨーロッパでの極右台頭を見ても、民主主義は、誰しもが働けば報われ、平等に最低限の生活が保証されていないと壊れていくと思うようになりました。ますます混沌とした世の中になりそうです。
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2024.09.14更新
人を笑わせ、そして考えさせる研究に贈るノーベル賞と言われており、日本人が18年連続受賞なのでびっくりしました。今回の研究は、ドジョウが泥の中など低酸素環境では腸でも呼吸できるようになることから思いついたそうです。呼吸不全のブタやマウスに対し、多量の酸素を溶かし込んだ液体をお尻から投与すると血中の酸素が増えることを発見し、2021年に発表。お尻からの呼吸で肺の機能を完全に肩代わりするのは難しいが、出生時に呼吸が十分にできない赤ちゃんへの一時的な酸素供給手段になる可能性があり、今年6月には人での安全性を調べる試験が始まっているそうです。着眼点が凄いし、実際に医学に応用されようとしているところがもっと凄いです。これだけAIが発達し、情報が溢れていても、少し視点を変えるとまだまだ多くの発見があるのですね!現代人は、日常生活がなに不自由なく送れるので、逆に発想の転換が難しくなっているのかもしれません。読売オンラインより引用
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2024.09.13更新
今自民党総裁候補の政策論争?をテレビで放映されていますが、皆様はどう思われていますか?耳あたりの良い政策が次々発表され、それだけ熱い思いを語るなら、なんで今までそれに取り組んでこなかったの?国会議員の半数以上が候補者を推薦しているのに、今までの政策は何だったの?恐らく国民の大多数が、裏金問題の明朗化、少子高齢化、若年者の社会的負担軽減、地域活性化などが最も早急に対応して欲しい課題だと思いますが、夫婦別姓問題や憲法改正など今政策論争をする優先課題なの?と強く思っています。具体的に、何年以内に実行できなければ、議員を辞めるとか覚悟を決めている候補がいますか?国民に解散して信を問うなら、総裁が誰でなく自民党がどうだったかを問うべきじゃない!国民は、大企業のスポンサーを受けているマスコミと政治家に舐められています。看板を付け替えても、中身は変わりません。人口減少、経済格差が続く中、待ったなしの改革をしないと日本は沈没していきます。
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2024.09.09更新
先週末、ピアノとバイオリン協奏曲の神戸でのコンサートに行ってきました。小学生から大学生までの無料というピアニストの素晴らしい企画で、2階までほぼ満席でした。昨年もご招待頂いたのですが、とても手の骨折の術後とは思えないぐらいの素晴らしい演奏で、アンコールのアベマリアではなぜか涙が自然に溢れました。曲の趣旨でも説明されていましたが、世界が平和であるようにという願い、ガザの大人や子供達の泣き叫ぶシーンが心の中で重なり、平和な中で幸福な時間を過ごせることに感謝します。最後の挨拶で、「何度もやめようと思ったことがある、でもこれだけの多くの参加者と34年来のチェコから来て下さるバイオリニストと演奏でき、続けていて良かったと思います」とお話されました。パラリンピックも今日で終わりですが、障害があっても諦めずに、自分の夢に向かって努力し続ける姿は、人々に感動を与え続けます。継続し続けることって本当に難しいと思います。一番の敵が、自分の意志だからです。音楽は心を、自分たちは体を治す役割を感じました。貴重な機会に感謝です。
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2024.08.20更新
先週スーパーの売り場で写真を撮っている人がいたので、何を撮影しているのかと思って見ると、空っぽになっていたお米の棚でした。当院のスタッフも手に入れるのに、スーパーをはしごしていると聞きました。本来なら出回っている米は、昨年の分だと思いますが、特に不作と聞いた覚えもなく、突然食べる人が増えた訳でもなく、米の消費量が減っていると言われている中で不思議です。僕の幼少期、オイルショックでトイレットペーパーが不足するというデマ?で、母親に買い出しに連れて行かれ、恐らく一人何個までと決まっていたため、両手に抱えて買いに行った記憶が蘇りました。時々、田舎を車で走らせると、きれいな田園風景に出くわしますが、実際稲作をされている患者さんに種まきから収穫までの作業を聞いていると、気が遠くなるほど大変で、特に昨今、夏場が高温で雨が少なく、自然災害も大きくなりがちの中で、持続可能かどうかと言われると厳しいと思います。近い将来、里山も消失してしまうのではと危惧しています。今回の件が一時的であり、作物が農家の努力の賜物であることを再認識できる機会であれば良いと思います。
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2024.08.19更新
先週末あまりに暑く、倦怠感が強かったので、(;^_^A久しぶりに溜めていた本の読書をしました。「戦士の遺書」「熱く生きた医人たち」前者が第2次世界大戦での軍人の玉砕や自決する前の遺言であり、後者は、患者さんを救うために医療に人生を掛けた医者たちの話です。最近は、仕事において労働生産性や効率化に重点が当てられていますが、仕事に対する想いや情熱が忘れ去られているような気がします。スキマ時間でバイトすることは、効率よく収入を得ることにはなりますが、言い換えると誰でも置き替われる仕事であり、単なるコマとしてしか扱われていないでしょうか?もちろん生活する上で、ある程度の収入は必要だとは思いますが、本の中の登場人物は、自分を信じ、たとえ悲劇的な結果や不遇であろうとも、自分の信念を貫き通し、人生を終えているところに、本当に人間としての生き様を感じます。早田ひな選手が、特攻資料館を訪れ、当たり前と思える有り難みを感じたいと言われたこともとても理解できます。たとえ失敗しても昔のように命を取られることはありません。絶えることのない情熱を持ち続け、自分の人生を掛けて仕事をすることが、一番の幸せではと思えるようになりました。
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2024.08.14更新
この3連休を頂いて、岡山県の瀬戸内海に患者さんの家がある島に2泊3日で滞在してきました。都会生活でほぼ人生を過ごしてきた自分にとって、日本の過疎地域における現状を目の辺りにしてきました。半分以上は空き家になり、放置されている期間が長いため、崩壊している家も多数ありました。立派な中学校も小学校も機能しておらず、運動場も草が一面に生え、プールも悲しいぐらいに汚くなって放置されていました。お店も営業しているかどうか分からず、週1回農協が港で販売に来る時に購入しているそうです。診療所も1回/週開設されていますが、血糖値だけしか測定できず、ほぼ保健室程度しか機能していません。歯科も1件しかなく、歯科医師も高齢のため週に数回、それもいつまでできるかわからない状態です。たまたま滞在先の近所のおばあちゃんが転倒され、人工関節後の膝がめちゃくちゃ腫れ、ほとんど歩けないため骨折している可能性が大でした。休み明けに受診を勧めるも、肝硬変を患っている娘と高齢の夫がいるため受診しない、このまま死んだら死んだ時と頑なに受診を拒否されました。娘さんも体全身がむくんでいて、10月の再診までの受診した方が、良さそうに思えましたが、歩けないため船に乗せての受診は厳しいとのことでした。フェリーを待っている際も、間違いなく骨折し膝が変形して立つもことも痛みが強く厳しく、自転車でしか移動できないおじいちゃんにも声掛けされました。もちろん病院にも行っていません。自分が何もできない虚しさと平等に医療を受けられない社会に憤りを感じました。地方創生なんて絵空事で、地方の病院の統廃合で、人の住めない地域を拡大している政策を推し進めているだけなのです。悲しいかな、これが現実です。
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